「家を購入しようと思ってるんだけど、鉄骨住宅ってどうなの?」
「鉄骨は冬寒いって聞くけど本当かな…。鉄骨住宅のメリットとデメリットについてくわしく知りたい!」
家を購入するときに、構造の選択肢として鉄骨住宅は候補に挙がりますよね。
この記事では、鉄骨住宅のメリットとデメリットについてわかりやすく解説します。
それぞれについてくわしく知ったうえで、どんなひとにおすすめかも分かるようになっていますので、ぜひ最後まで読んでください。
鉄骨住宅とは
鉄骨住宅とは、主要な構造部分に鉄骨をつかっている住宅のことです。鉄骨住宅には以下の2種類があります。
- 軽量鉄骨造住宅(厚さ6mm以下の鋼材をつかった住宅)
- 重量鉄骨造住宅(厚さ6mmを超える鋼材をつかった住宅)
重量鉄骨はおもにマンションやビルに使用されるもので、一般的な戸建て住宅に使用されるのは軽量鉄骨です。
そのため、この記事で「鉄骨住宅」として解説するのは軽量鉄骨造住宅のことです。
注文住宅を建てる際や建売住宅を購入する際に、建築会社が「鉄骨住宅」と記載していたら、重量鉄骨造住宅であることを強調していない限りは、軽量鉄骨造住宅のことだと思ってください。
鉄骨住宅の2つのメリット
それでは、鉄骨住宅のメリットについて解説していきましょう。
品質が安定している
木造住宅は建築現場に木材を持っていき、職人が手作業で加工するため、職人の腕によって仕上がりにばらつきが生まれやすいという特徴があります。
対して、鉄骨住宅は部材を工場で生産するため、ばらつきが生まれることがほとんどありません。
品質の安定感が鉄骨住宅の最大のメリットといえます。
火災保険料が安い
鉄骨住宅は、木造住宅に比べて火災保険料が安いです。
火災保険料は、耐火性能によって建物を3つの構造区分に分けて算出されます。下の表を見てください。
構造区分 | 建物の種別 | 具体例 | 保険料 | 耐火性能 |
M構造 | 耐火建築物の共同住宅 | 鉄筋コンクリート造のマンション | ↑安い
↓高い |
↑高い
↓低い |
T構造 | ・耐火構造、鉄骨造の建物
・耐火建築物 ・準耐火建築物 ・省令準耐火建築物 |
・鉄筋コンクリート造の建物
・鉄骨造の建物 ・2×4工法の建物 ・プレハブ住宅 |
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H構造 | M構造、T構造に該当しない建物 | 在来木造建物 |
※M=マンション T=耐火 H=非耐火
M構造がもっとも耐火性能が高く、火災保険料が安いです。逆にH構造はもっとも耐火性能が低く、火災保険料も高くなります。
鉄骨住宅はT構造に分類され、H構造の木造住宅と比べると火災保険料は半額程度で済みます。
なお、木造住宅であっても2×4工法を用いて建てることで、T構造にすることが可能です。
鉄骨住宅の3つのデメリット
つづいて、鉄骨住宅のデメリットについて解説していきます。
建築費用が高い
木造住宅は木材自体が種類や厚みによってある程度耐火効果を発揮するので、下処理がかんたんに済み、建築費用を抑えられます。
対して、鉄骨住宅は、あらかじめ構築材に耐火処理・防錆処理を施す必要があるため、木造住宅に比べて建築費用が高くなりがちです。
断熱性・吸湿性が低い
鉄は熱を伝えやすく湿気も吸わないため、鉄骨住宅は断熱性・吸湿性が低いです。
断熱性が低いということは、夏は暑く冬寒いという問題が起こります。湿気がこもりやすいので、結露やカビが発生しやすく、夏はさらにジメジメした蒸し暑さも感じるでしょう。
空調機器や窓の位置を工夫することで対策できますが、そのぶん費用が掛かってしまいます。
火事が起きた際に倒壊しやすい
鉄骨住宅は、木造住宅に比べて火災に弱いです。
鉄は燃やすと5分で強度が半分以下になり、10分燃やし続けると強度が20%程度しか残りません。強度が下がった鉄はぐにゃりと曲がってしまいます。
主要な構造部分が曲がってしまえば、建物の倒壊は避けられません。
どちらにしろ火災が起きればどんな構造の住宅でも大規模な建て直しが必要になりますが、短時間でより大きな被害が出やすいのが鉄骨住宅のデメリットです。
鉄骨住宅はこんなひとにおすすめ
ここまで挙げてきたメリット・デメリットを踏まえて、鉄骨住宅がおすすめできるひとは以下のようなひとです。
- どの建築会社が信用できるかイマイチわからない
- 建てた後で不具合が出てくるリスクを抑えたい
- 火災保険料を安く抑えたい
鉄骨住宅の最大のメリットは、品質にばらつきが生まれにくい点にあります。
木造住宅のように職人の腕によって品質がばらつきやすいとなると、信用できる建築会社や職人に出会えるかどうかは運の要素が絡んできてしまいます。
家は一生に一度の買い物であることがほとんどなので、どの建築会社に頼んだらいいかわからないのが普通です。その点、品質に安定感のある鉄骨住宅は、ハズレを引くリスクが低いといえます。
火災保険料を安く抑えることで余ったお金は、建築費用(建売の場合は購入費用)にまわすことができ、理想の住宅を実現するための手助けになるでしょう。
ここまで書いてきましたが、意外と少なく感じられたかもしれません。
しかし、どんな家が建つかは構造よりも建築会社によるところが大きく、「鉄骨住宅だからこう!」という挙げかたをするとこうなります。
この記事を読んだことで、鉄骨住宅のメリット・デメリットを知り、住宅購入の手助けになれることを願っています。
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