「家を建てたいんだけど、ハウスメーカーの選び方がわからないし、住宅展示場にいきなり飛び込むのも契約させられそうで怖い…」
「とりあえず有名どころのへーベルハウスってどんな感じ? 営業マンの雰囲気を教えて!」
ハウスメーカー選びはワクワクする反面、ハズレの営業マンに当たったらと思うと不安ですよね。
この記事では、私が実際にへーベルハウスのモデルハウスに行き、魔法の3つの質問をすることで、営業マンの善し悪しを30分で見抜いた結果を解説します。
読めば、へーベルハウスおよびへーベルハウスの営業マンがどんな態度で営業しているかわかりますので、ぜひ最後まで読んでください。
住宅展示場で3つの質問をしようと思った根拠
まず、私のいう魔法の3つの質問とは、以下の内容です。
- 耐震性はどうなっていますか?
- リビングに吹き抜けをつくりたいと思ってるんですが、どう思いますか?
- 貴社の工事現場にはどんな検査が入るんですか?
1つめの質問では、「建築基準法を上回っている」・「震度7の地震が来ても倒壊しない」といったような、当たり前のことを特別にやっているかのように語ってこないかどうかを見抜きます。
2つめの質問は、こちらが出した要望に対して、専門的な視点からきちんとデメリットを教えてくれるかどうかを見抜くための質問です。
ちなみに私自身は本当は吹き抜けをつくりたいとは思っていません。
3つめの質問には2つのねらいがあります。1つは、工事現場に第三者機関による検査が入るかどうかを確認すること。
もう1つは、建築基準法による検査や瑕疵(かし)担保責任保険法人による検査といったような、すべての住宅が受ける最低限の検査を「第三者による検査が入るから安心」とうたっていないかを確認することです。
第三者機関による検査というのは、これら最低限の検査にプラスアルファでやって初めて安心材料のひとつになります。
「3つの質問だけで善し悪しなんて見抜けるの?」
と思うかもしれませんが、実際、質問の答えにはハウスメーカーごとに大きな違いがあり、優秀な営業マンとダメな営業マンが短時間で見抜けました。
へーベルハウスの営業マンに魔法の3つの質問をした結果
それでは、魔法の3つの質問をへーベルハウスの営業マン(推定20代男性)にした際の答えを紹介していきましょう。
「耐震性はどうなっていますか?」という質問に対して
営業マン「地震に対する強さについては、どこのハウスメーカーも『うちは地震に強いですよ』といいます。
へーベルハウスの強みは、地震が来たあとにメンテナンス費用がかからないこと。
極端な例として、耐震等級3とおなじ数値がついていても、タマホームとスカイツリーでは強さが違うんです。
ハウスメーカーの強さの基準は震度7が1回来ても倒れないことですが、地震に耐えたあとは傷みが生じ、傷みを直すためにコストがかかってしまいます。
木造だと震度7が3回来たら崩れます。へーベルハウスは独自の制震構造によって、震度7が何回来ても倒れません。
ふつうは30坪の家だと制震装置を5個ぐらいしかつけないんですが、へーベルハウスでは40個弱つけます。
他社の家は震度7が4回来るとブレース(筋交い)がたわみ、おなじ震度7でも建物に伝わる揺れがだんだん大きくなっていくんです。
へーベルハウスは何度震度7が来ても、1回目と変わりません」
「吹き抜けをつくりたいと思ってるんですが、どう思いますか?」という質問に対して
営業マン「2階とのつながりを設けたければおすすめです。へーベルハウスの家は鉄骨なので、間取りが自由につくれます。
デメリットは冷暖房効率が悪くなることですが、外壁の断熱材でフォローすることが可能です。
旭化成がつくった断熱材はバツグンに効きますよ」
「貴社の工事現場にはどんな検査が入るんですか?」という質問に対して
営業マン「どこのハウスメーカーであっても行政に確認が必要です。行政からの確認が入るので安心してください。
土地によっては風観地区の関係で、行政の検査が別に入る可能性があります」
営業マンの答えから見抜くへーベルハウスの善し悪し
以上が質問に対するへーベルハウスの答えでした。これらの答えはいいのか悪いのか、ここから解説していきましょう。
へーベルハウスの耐震性
耐震性に関する質問では、制震装置を大量につけるから何度震度7が来ても状態が変わらない、とのこと。
こう聞くとものすごく頑丈そうに聞こえますが、逆にいえば40個つけないと効果が発揮できないんじゃないの? という疑念が生まれました。
「木造は震度7が3回来たら崩れる」というのも極端ないいかたで、ひと口に木造といってもハウスメーカーによっていろんな工法があるわけですから、一概にはいえないでしょう。
さらに、営業マンの発言のなかには「耐震等級3がかならず取得できる」という発言はなく、資料を見ても、プランによっては耐震等級1や2になる場合があると書かれています。
これらを総合すると、へーベルハウスの耐震性はそれほど高くない印象を受けますね。
へーベルハウスの提案力
吹き抜けに関する質問では、冷暖房効率が悪くなるというデメリットを提示したうえで、「自社製の断熱材でフォローできるから大丈夫」という答えでした。
しかし、私の知り合いでへーベルハウスで建てた方の意見を聞くと、「冬の家のなかが寒くて仕方ない」というのです。
後日ほかのハウスメーカーでもらった資料によると、へーベルハウスの断熱性能は大手ハウスメーカーのなかでは最下位に近い位置にランクインしていました。
これらを総合すると、「旭化成がつくった断熱材はバツグンに効く」というのは完全に営業トークであり、デメリットに対する策としては頼りない提案であることがわかります。
へーベルハウスの施工体制
工事現場に関する質問では、「行政からの確認が入るから安心してください」という回答でした。
つまり、私が質問をしようと思った根拠である、「すべての住宅が受ける最低限の検査を『第三者による検査が入るから安心』とうたっていないかどうか」という悪い読みに見事に当てはまっています。
行政の確認が入るのは当たり前であり、安心材料にはなりません。
それを安心材料として誇らしげに提示してきたということは、最低限の検査以外に第三者機関の目は入らず、現場の人間の性格によっては手抜き工事が横行してしまう危険性があるということです。
総評
私が住宅展示場で実際に話した印象としては、へーベルハウスの営業マンはかなり強引です。
都合の悪い部分を隠して、気づかれないうちにとにかく契約さえ取れればいいという姿勢で、ところどころに素人でもわかる誇張表現が見て取れます。
制震装置の効果は大地震が来てみないことにはわからないですし、断熱材の効き具合もへーベルハウスで建てて冬を越した経験がない限りは気づけない部分ですよね。
私はたまたま他のハウスメーカーで資料をもらっていたため、へーベルハウスの断熱性能が低いことに気づけたものの、何の知識もない状態であれだけ自信満々に「効き目バツグン」といわれたら、大半のひとは信じるでしょう。
また、質問の内容とは違いますが、「床や外壁につかわれているへーベルはコンクリートだからシロアリが食べないんですよ」といっていた営業マン。
後日、他のハウスメーカーでその話をしたら、「いや、ふつうに食べますよ」といわれ、「へーベルハウスのいってることって嘘ばっかりだ…」と嫌気がさしました。
ここまで解説したのはあくまで私が話した営業マンの印象であり、あなたがこれから出会う営業マンにおなじ印象を持つかどうかはまた別の話です。
とはいえ、耐震性や施工体制についてはへーベルハウス共通のものなので、この記事を読んだことでへーベルハウスの検討材料になれることを願っています。
なお、他のハウスメーカーでもおなじ質問をして、結果を記事にしました。以下のリンクから読んで比較してみると、各社の違いがより深く理解できるでしょう。
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