「注文住宅を建てようと思ってるんだけど、ミサワホームと積水ハウスどっちがいいか悩む…」
「選択失敗して後悔したくない! ミサワホームと積水ハウスを選ぶ決め手を教えて!」
人生で一度の注文住宅、ハウスメーカー選びで失敗したくないですよね。
この記事では、ミサワホームと積水ハウスの特徴を7つのポイントに分けて、詳しく比較したうえで、どちらを選んだらいいかを解説します。
読めば自分に合っているのはどちらのハウスメーカーなのかがハッキリしますので、ぜひ最後まで読んでください。
ミサワホームと積水ハウスの比較ポイント7つ
それではまず、ミサワホームと積水ハウスを以下の7つのポイントで比較してみましょう。
- 耐震性
- 間取りの自由度
- 坪単価
- 構造
- 断熱性能
- アフターサービス
- 営業マンの質
耐震性は積水ハウスのほうが安心
耐震性は、まず積水ハウスは耐震等級3(建築基準法レベルの1.5倍の耐震性)が最低水準となっており、安心です。
耐震等級3を取得する手段のひとつとして、地震や衝撃に対する住宅の安全性をより高めるために、「構造計算」というものがあります。
「構造計算」は鉄骨住宅を建てる際には義務付けられていますが、2階建て以下の木造住宅を建てる際には義務付けられていないため、ほとんどのハウスメーカーではやりません。
しかし、積水ハウスの木造住宅は「構造計算」ができるようにつくられており、鉄骨住宅はもちろん、木造住宅にも「構造計算」を行っています。
一方、ミサワホームの営業マンに耐震性について質問したところ、「構造計算」については何もいっておらず、公式資料には省略を示唆する文面も掲載されているので、積水ハウスのようにかならず実施しているかどうかは不明です。
(画像引用:ミサワホームホームページ https://www.misawa.co.jp/)
ミサワホームの家には、制震装置「MGEO」を搭載可能。
「MGEO」は、建物にかかる地震の力をテコの原理で増幅し、効果的に制震ダンパーに伝えることで、建物全体の変形を抑える仕組みです。
ミサワホームが行った実大振動実験では、阪神・淡路大震災の2倍レベルの揺れをふくめた、13回の連続する巨大地震をはじめ、合計39回の加振を行いました。
結果として、構造体の損傷ゼロはもちろん、内装仕上げにも目立った被害はありませんでした。
一般的な基準である耐震等級3は600ガル(※ガル=地震の揺れの大きさを表す加速度の単位)程度の地震が起きても倒壊しないことが基準になっていますが、実験では約3.1倍の1,873ガルまでクリア。
ただ、ミサワホームは「耐震等級3がかならず取得できる」とは公言しておらず、耐震実験用の建物と実際の家の耐震性には大きなギャップが生じる可能性があります。
(画像引用:積水ハウスホームページ https://www.sekisuihouse.co.jp/)
対して、積水ハウスの鉄骨1・2階建てには、地震動エネルギー吸収システム「シーカス」を搭載可能です。
地震が来たときに、地震の衝撃を熱エネルギーに変換することで、建物への被害を軽減します。
「シーカス」自体は特殊高減衰ゴムでできており、積水ハウスが行った試験では、耐用年数100年相当という結果が出ました。
さらに、兵庫県南部地震の最大速度90カイン(※カイン=地震の強さを揺れの速度で表したもの)をはるかに超える、最大速度160カインという巨大地震を想定した実験でも、倒壊はもちろん、外壁の割れもないという結果が出ています。
また、積水ハウスの鉄骨1・2階建てと木造住宅には、免震システムを採用。
積水ハウスが行った実大振動実験では、震度7の揺れを9分の1(鉄骨の場合は10分の1)に低減し、揺れの大きい2階部分でも家具の転倒や家財の破損はありませんでした。
これらの比較をもとに結論をいえば、耐震性では積水ハウスのほうが安心です。
間取りの自由度は甲乙つけがたい
間取りの自由度については、それぞれ大きな特長があり、勝敗はつけられません。
(画像引用:ミサワホームホームページ https://www.misawa.co.jp/)
ミサワホームのすぐれている点は、最大3,500mmの高天井がつくれること。
「吹き抜けはつくりたくないけどタテに開放感のある間取りにしたい」という場合に、高天井はうってつけです。
そして何より、大収納空間「蔵」がつくれるのはミサワホームならでは。
デッドスペースを活かして、家のなかの空間をタテにうまく使うのが得意なメーカーといえます。
(画像引用:積水ハウスホームページ https://www.sekisuihouse.co.jp/)
対して、積水ハウスのダイナミックフレーム・システム(鉄骨1・2階建て)では、最大天井高2,740mm・最大幅7,000mmの広い間取りを実現可能。
柱や間仕切りのない30帖を超える大空間をつくることができ、開放感あるリビングでの生活を楽しめます。
(画像引用:積水ハウスホームページ https://www.sekisuihouse.co.jp/)
また、積水ハウスの鉄骨1・2階建てと鉄骨3・4階建てでは、通し柱が不要です。
二世帯住宅で1階は親世帯、2階は子世帯で住む場合に、それぞれの世帯で好みの間取りが叶えられます。
坪単価はミサワホームのほうが安い
坪単価の目安は、
- ミサワホーム:650,000円~800,000円
- 積水ハウス:600,000円~1,100,000円
となっており、ミサワホームのほうが安いです。
ただ、坪単価の計算方法には厳密な決まりがなく、計算方法によって金額が大きく変わってきます。さらに材料費の高騰や建築会社の方針変更によって年々変動していくので、あくまで参考程度にとらえましょう。
なお坪単価の計算方法については以下の記事でさらに詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
具体的にいくらで建てられるか総額が知りたい方には、以下の記事がおすすめです。ぜひ読んでください。
「木造がいいか鉄骨がいいか」は気にする必要なし
ミサワホームと積水ハウスの大きな違いは、鉄骨住宅を扱っているかどうかです。
ミサワホームの家はすべて木造住宅で、積水ハウスの家は木造・鉄骨どちらか好きなほうを選べます。
鉄骨住宅の最大のメリットは、誰が建ててもおなじ品質の家が建つということ。
木造住宅は建築現場に木材を持っていき、職人が手作業で加工するため、職人の腕によって仕上がりにばらつきが生まれやすいという特徴があります。
対して、鉄骨住宅は部材を工場で生産するため、ばらつきが生まれることがほとんどありません。
(画像引用:ミサワホームホームページ https://www.misawa.co.jp/)
…と、いうのが一般的な鉄骨住宅と木造住宅の違いですが、ミサワホームでは「高度工業化住宅」をうたっており、木質パネルの施工を工場で行います。
生産工程をほとんど機械で行うことで、木造住宅のデメリットであるばらつきを最小限に抑える仕組みが整っているのです。
なので、木造がいいか鉄骨がいいかというのは、ミサワホームと積水ハウスを比較するうえではそこまで気にする必要はありません。
木造住宅・鉄骨住宅それぞれのメリット・デメリットは以下の記事で解説しています。それでもどっちがいいか迷ってしまうという方は参考にしてください。
断熱性能はミサワホームが上
断熱性能は、標準仕様ではミサワホームのほうが上です。ただし、仕様を変えると積水ハウスが上回る場合もあります。
住宅の断熱性能を表す「Q値」と、年間でかかる冷暖房費を下の表で比較しました。見てください。
ハウスメーカー | Q値(断熱性能) | 年間冷暖房費(37坪の場合) |
ミサワホーム(120パネル仕様) | 1.41 | 96,000円 |
積水ハウス(プレミアム仕様) | 1.60 | 132,000円 |
ミサワホーム(標準仕様) | 1.80 | 156,000円 |
積水ハウス(ハイグレード仕様) | 1.90 | 181,000円 |
積水ハウス(標準仕様) | 2.40 | 244,000円 |
「Q値」は小さければ小さいほど断熱性能が高いという意味です。
積水ハウスの断熱仕様には、
- プレミアム仕様…北海道の基準を超える最高ランクの断熱性能
- ハイグレード仕様…東北(Ⅱ地域)または北海道の基準に適合するワンランク上の断熱性能
- 標準仕様…東北(Ⅲ地域)までをカバーできる高い断熱性能
以上の3つがあり、家を建てる地域やライフスタイルによって選べます。
標準仕様ではミサワホームのほうが上ですが、プレミアム仕様になると積水ハウスが上になり、ミサワホームの120mmパネル仕様を選択すればまたミサワホームが上になる、というランク付け。
年間冷暖房費は断熱性能が高くなるほど安くなって、37坪の住宅の場合、積水ハウス(標準仕様)よりもミサワホーム(120mmパネル仕様)のほうが148,000円安いです。
「Ⅱ地域」と「Ⅲ地域」の区分については以下のサイトで確認できます。
断熱性能の地域区分早見表
アフターサービスは大差なし
ミサワホームと積水ハウスのアフターサービスを比較してみると、大きな差がないことがことがわかります。内容は以下の通りです。
<ミサワホームのアフターサービス>
- 構造体に35年・防水に30年・シロアリに10年の保証がつく
- 保証期間経過後は、必要とされた耐久工事を行うことで、10年間(構造体の最初は5年間)の保証延長ができる
- 引渡しから11ヶ月・23ヶ月・5年・10年・15年・20年・30年目に無料点検がある
- 入居後は24時間365日受付の「お客様相談センター」が利用できる
- 24時間体制で工場・メーカー・ディーラー・指定工事店が出動態勢をとる「災害時待機体制」も利用可能
<積水ハウスのアフターサービス>
- 構造躯体と防水に30年の保証がつく
- 引渡しから3ヶ月・1年・2年・5年・10年・15年・20年・25年目に無料点検がある
- 30年目からは有料点検が10年おきに受けられて、以降10年間再保証がつく
- 入居後の不具合はカスタマーズセンターという相談窓口に相談できる(営業時間・定休日あり)
構造体の保証がミサワホームは35年、積水ハウスは30年となっており、保証期間に5年ぶんの差があります。
そこだけ見るとミサワホームのほうが手厚く見えますが、ミサワホームで35年目に有料の耐久工事を受けた場合に延長できる期間は、5年ぶんのみ。
積水ハウスは30年目に有料点検を受けた場合10年ぶん延長できるので、どちらも30年目以降に1回お金をはらって延長できる期間は引渡しから40年目まで、という点で変わりません。
「災害時待機体制」を使う機会は一生のうちでそう何度もやってくるわけではないですし、両社の満足度に大差をつけるほどの影響力はないでしょう。
積水ハウスの相談窓口の営業時間や定休日は支店によって違う可能性があるので、自分が建てる地域の担当がどうなっているか、以下のサイトで確認しておいてください。
積水ハウスカスタマーズセンター
営業マンの質は積水ハウス>ミサワホーム(個人的な意見)
私は住宅展示場で、ミサワホーム・積水ハウス両社の営業マンとそれぞれ話した経験があります。
ミサワホームの営業マン(推定30代男性)は、最初はあまりやる気がないように感じたものの、具体的に土地を探している地域の名前をいうと、高価な土地が多いためか態度が一変。
その後にしたこちらの質問に対しては、模型や資料を使って細かく説明してくれました。
あからさまな態度の変わりように、
「金持ちだと思った相手にしかまじめに対応しないメーカーなのかな」
と呆れたものです。
対して、積水ハウスの営業マン(推定40代男性)は、こちらがした質問に対して丁寧すぎるほどくわしく解説してくれました。
答えの内容も、耐震等級や住宅性能表示といった一般的な基準に基づいたもので、デメリットにもしっかり触れたうえで対策も教えてくれて、印象は100点満点。
迷うまでもなく、営業マンの質は積水ハウスのほうが上ですね。
両社の営業マンについてもっと知りたい方には、以下の記事がおすすめです。
ミサワホームと積水ハウスを選ぶ決め手
ミサワホームと積水ハウスを比較してきた結論として、両社を選ぶ決め手は以下の2つです。
- 3.500mmの高天井や蔵に魅力を感じるならミサワホーム
- 耐震性の高さを優先するなら積水ハウス
まず3,500mmの高天井は積水ハウスでは実現できないので、間取りに取り入れたいのであればミサワホーム一択になります。
蔵のような収納スペースは積水ハウスで再現することも可能です。
ただ、階の中間部分に剛性の高い部屋が存在することになり、建物の重心に偏りが生じて、耐震性が大幅に下がってしまうため、積水ハウスでやるのはおすすめできません。
3,500mmの高天井や蔵にそれほど魅力を感じず、より地震に強い家を望むのであれば、積水ハウスを選びましょう。
ここまで書いてきましたが、天井の高さは数値だけ見くらべるよりも、それぞれのモデルハウスに行ってみると感覚がつかみやすいですよ。
この記事を読んだことで、ミサワホームと積水ハウスどちらを選べばいいかという悩みが解消されることを願っています。
なお、それぞれのメーカーで実際に建てた方たちの声を以下の記事で解説していますので、「ミサワホーム・積水ハウス両社の家の住み心地」について知りたい方はぜひ参考にしてください。
理想の注文住宅完成に一歩近づく方法
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各メーカーの家の仕様や特長を知ることで、住みたいイメージに合致するのがどこのメーカーなのか、ひと目で判断できるでしょう。
- ハウスメーカーの公式ホームページを見ても違いがよくわからない
- 時間と手間をかけずにメーカーを比較したい
- 住宅展示場で1社1社話を聞いてまわるのがめんどくさい
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