「注文住宅を建てようと思ってるんだけど、住友林業と一条工務店どっちがいいか悩む…」
「選択失敗して後悔したくない! 住友林業と一条工務店を選ぶ決め手を教えて!」
人生で一度の注文住宅、ハウスメーカー選びで失敗したくないですよね。
この記事では、住友林業と一条工務店の特徴を6つのポイントに分けて、詳しく比較したうえで、どちらを選んだらいいかを解説します。
読めば自分に合っているのはどちらのハウスメーカーなのかがハッキリしますので、ぜひ最後まで読んでください。
住友林業と一条工務店の比較ポイント6つ
それではまず、住友林業と一条工務店を以下の6つのポイントで比較してみましょう。
- 耐震性
- 間取りの自由度
- 坪単価
- 断熱性能・気密性能
- アフターサービス
- 営業マンの質
耐震性は住友林業のほうが明確で安心
耐震性は、住友林業は耐震等級3(建築基準法レベルの1.5倍の耐震性)が最低水準、一条工務店も標準仕様で100%耐震等級3となっており、どちらを選んでも安心です。
耐震等級3を取得する手段のひとつとして、地震や衝撃に対する住宅の安全性をより高めるために、「構造計算」というものがあります。
「構造計算」は2階建て以下の木造住宅を建てる際には義務付けられていないため、ほとんどのハウスメーカーではやりません。
しかし、木造住宅のみを扱う住友林業は、1邸1邸かならず「構造計算」を実施します。
一方、一条工務店の営業マンに耐震性について質問したところ、「構造計算」については何もいっていなかったので、住友林業のようにかならず実施しているかどうかは不明です。
(画像引用:住友林業ホームページ https://sfc.jp/)
住友林業がビッグフレーム構法の家で行った実験では、2階建てよりも被害が大きくなりやすい3階建ての建物を使い、東日本大震災の震度7クラスを2回、阪神・淡路大震災の震度7クラスを20回加振。
さらに余震が発生することも想定して、震度4~6弱の揺れを224回加振し、震度7も含めた計246回という加振の繰り返しをしても、構造躯体の耐震性が維持されることが確認されました。
一般的な基準である耐震等級3は600ガル(※ガル=地震の揺れの大きさを表す加速度の単位)程度の地震が起きても倒壊しないことが基準になっていますが、実験では約5.6倍の3,406ガルまでクリアしています。
(画像引用:一条工務店ホームページ https://www.ichijo.co.jp/)
対して、一条工務店の家は「2倍耐震」という仕様にすることが可能です。
「2倍耐震」とは、耐震等級3が建築基準法の1.5倍の耐震性であるのに対し、建築基準法の2倍の耐震性、つまり800ガルの地震が来ても倒壊しないということを意味します。
住友林業が3,406ガルという実験結果を出しているわけですから、800ガルに耐えるといわれても、それほどおどろくような数値ではありません。
以上のことから、耐震性については住友林業のほうが安心できるといえるでしょう。
間取りの自由度は住友林業のほうが高い
間取りの自由度は、住友林業に軍配が上がります。
住友林業のビッグフレーム構法では、最大天井高2,800mm・最大幅7,100mmの広い間取りを実現可能。
タテにもヨコにもミリ単位での調節ができるので、「大空間はべつに必要ない」という施主でも、満足のいく間取りになる可能性が高いです。
(画像引用:住友林業ホームページ https://sfc.jp/)
住友林業のビッグフレーム構法のもうひとつの特徴は、通し柱が不要なこと。
二世帯住宅で1階は親世帯、2階は子世帯で住む場合に、それぞれの世帯で好みの間取りが叶えられます。
対して、一条工務店の2×6工法の家には、一条ルールと呼ばれる細かい決まりがあります。たとえば以下のようなルールです。
- 強度が足りないと1階の天井に「垂れ壁」と呼ばれる天井下がりが出る
- 強度が足りないと1階に「耐力壁」と呼ばれる壁が追加で出現する
- 3帖以下の部屋には窓がつけられない
なぜこうなってしまうかというと、2×6工法の家は1階と2階の壁の位置をそろえないといけないからです。
1階に大きなリビングをつくる場合、2階にはおなじ大きさの空間ができてしまいます。
2階の空間を小さくしようと思ったら、1階にもおなじ位置に壁が必要なため、リビングのなかであっても「垂れ壁」や「耐力壁」が出現してしまうのです。
窓がつけられないというのも、ひとによっては致命的な欠点ですよね。仮に施主がそれでもかまわないと思っていても、いっしょに生活する家族から不満の声が出ることもあり得ます。
間取りの自由度で選ぶなら、住友林業を選びましょう。
坪単価はほぼおなじ価格帯
坪単価の目安は、
- 住友林業:600,000円~800,000円
- 一条工務店:630,000円~710,000円
となっており、ほぼおなじ価格帯です。
ただ、坪単価の計算方法には厳密な決まりがなく、計算方法によって金額が大きく変わってきます。さらに材料費の高騰や建築会社の方針変更によって年々変動していくので、あくまで参考程度にとらえましょう。
なお坪単価の計算方法については以下の記事でさらに詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
具体的にいくらで建てられるか総額が知りたい方には、以下の記事がおすすめです。ぜひ読んでください。
断熱性能・気密性能は一条工務店が上
断熱性能・気密性能はともに一条工務店のほうが上です。
住宅の断熱性能を表す「Q値」と、気密性能を表す「C値」、それから年間でかかる冷暖房費を下の表で比較しました。見てください。
ハウスメーカー | Q値(断熱性能) | C値(気密性能) | 年間冷暖房費(37坪の場合) |
一条工務店(i-cubeⅡ・i-smartⅡ) | 0.51 | 0.59 | 41,000円 |
一条工務店(夢の家) | 0.98 | 0.61 | 58,000円 |
住友林業(マルチバランス構法) | 1.92 | 5.00 | 191,000円 |
「Q値」は小さければ小さいほど断熱性能が高く、「C値」は小さければ小さいほど気密性能が高いという意味です。
どちらの数値を見ても、一条工務店のほうが圧倒的に優秀であることがわかります。
年間冷暖房費は断熱性能・気密性能が高くなるほど安くなり、37坪の住宅の場合、住友林業よりも一条工務店(夢の家I-HEAD構法)のほうが133,000円安く、一条工務店(i-cubeⅡ・i-smartⅡ)になるとさらに17,000円安いです。
先ほどから解説してきたビッグフレーム構法の家のデータがないので、住友林業の家はマルチバランス構法の家を例に挙げていますが、ビッグフレーム構法で比較してもそれほど大きな違いはなく、このランク付けは変わりません。
断熱性能・気密性能にこだわるなら、間違いなく一条工務店を選ぶべきでしょう。
アフターサービスは住友林業のほうが手厚い
住友林業と一条工務店のアフターサービスを比較してみると、住友林業のほうが手厚いことがわかります。内容は以下の通りです。
<住友林業のアフターサービス>
- 構造躯体と防水に30年の保証がつく
- 引渡しから3ヶ月・1年・2年・5年・10年・15年・20年・25年目に無料点検がある
- 30年目に有料メンテナンス工事を受けることで、以降10年の保証延長ができる
- 保証延長後は10年ごとに無料点検を受け、最長で60年目まで延長可能
- 40年目・50年目の無料点検時に、外壁塗装のメンテナンスを受けなければ保証延長できない場合がある
- 入居後は24時間365日受付のコールセンターが利用できる
<一条工務店のアフターサービス>
- 構造躯体に30年の保証がつく
- 雨水の侵入を防止する部分に15年の保証がつく(※15年目に有償メンテナンスを受けることで30年に延長可能)
- 引渡しから10年・15年・20年目に無料定期点検がある
- 保証の条件として、無料定期点検を受けたうえで、一条工務店が必要と判断した有料メンテナンス工事を受けること
- 入居後は24時間受付のアフターサポートセンターが利用できる
無料点検の回数が住友林業は8回あるのに対して、一条工務店は3回しかありません。
30年経過後も住友林業は10年おきに有料点検が受けられますが、一条工務店は何もなし。
さらに住友林業は最初から防水に30年保証がつくのに対して、一条工務店は15年目の有償メンテナンスを受けないと30年に延長されない、という条件がつきます。
アフターサービスの手厚さで選ぶなら、住友林業を選ぶべきですね。
注意点として、「住友林業で建てたけど長期優良住宅の認定を受けない」場合、30年保証が20年に短縮されてしまいます。
ただ、住友林業の家は標準で長期優良住宅に対応しているので、自分で「認定を受けない」という選択をしない限りは心配ありません。
「長期優良住宅ってなに?」と思われた方は以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
営業マンの質は住友林業>一条工務店(個人的な意見)
私は住宅展示場で、住友林業・一条工務店両社の営業マンとそれぞれ話した経験があります。
住友林業の営業マン(推定20代女性)は、自社の商品に限らず、住宅に関する知識が非常に豊富で、資料に載っている以上の話がたくさん聞けました。
冷静に話を聞いていると、自社の商品をしっかり勧めながら、住宅見学イベントの紹介や、予算の話題も振ってきているんですが、契約を急かしてこないからもっと話を聞きたい気持ちになります。
押し切られたような感覚ではなく、純粋に印象がよくて「このひとと契約して家を建てたい」という気持ちになりました。
対して、一条工務店の営業マン(推定30代男性)も、こちらがした質問に対して、耐震等級やC値といった一般的な基準を使ってくわしく説明してくれました。
すべての説明を聞き終わるころには「一条工務店で建てるのアリかも」と思うぐらい説明がうまく、年収や職業についてなにも聞かないまま家の説明だけをしてくれて、非常に好印象。
とはいえ、一条工務店は家の性能にとても魅力を感じましたが、営業マンの質だけを見ると感動したのは住友林業ですね。
両社の営業マンについてもっと知りたい方には、以下の記事がおすすめです。
住友林業と一条工務店を選ぶ決め手
住友林業と一条工務店を比較してきた結論として、両社を選ぶ決め手は以下の2つです。
- 断熱性能・気密性能が最重要と考えるなら一条工務店
- 断熱性能・気密性能に興味がない、もしくは一番重要とまでは思わないなら住友林業
ひとつひとつのポイントを冷静に見ていくと、断熱性能・気密性能以外のポイントでは住友林業のほうが上です。
とくに耐震性・間取りの自由度・アフターサービスにおいては、住友林業を選んで後悔することはまずないでしょう。
唯一にして最大に一条工務店が勝っているところは、やはりメーカーとしても推しポイントにしている断熱性能・気密性能ですね。
価格帯はほぼおなじですから、資金の都合でどちらかをあきらめる必要はありません。
ちなみに営業マンの質はあくまで私が話した相手がこうだった、という話であって、あなたがこれから出会う営業マンにおなじ印象を抱くかどうかはまた別の話です。
ここまで書いてきましたが、両社を冷静に比較してつけた優劣と、実際に住んでみての満足度は施主の好みによって変わってくるので、あくまで参考程度にとらえてくださいね。
この記事を読んだことで、住友林業と一条工務店どちらを選ぶべきかという悩みが解消されることを願っています。
なお、それぞれのメーカーで実際に建てた方たちの声を以下の記事で解説していますので、「住友林業・一条工務店両社の家の住み心地」について知りたい方は参考にしていただければ幸いです。
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各メーカーの家の仕様や特長を知ることで、住みたいイメージに合致するのがどこのメーカーなのか、ひと目で判断できるでしょう。
- ハウスメーカーの公式ホームページを見ても違いがよくわからない
- 時間と手間をかけずにメーカーを比較したい
- 住宅展示場で1社1社話を聞いてまわるのがめんどくさい
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